情報子会社買収は暫く続く
読んだ。で、この手の話はよくある話でもあります。
コストセンターとして切り捨てがちな基幹系
日本の大手SIerでは、しばらく前から他社のIT部門や情報子会社を積極的に買収してたりします。
富士通は、元記事のパナソニック以外にも、オートバックス等の情報子会社を買収してます。
NTTデータはパイオニア、JT、セイコー等の情報子会社を買収してます。
日立は、東電等の情報子会社を買収してます。
毎年のように何処かの情報子会社、情報部門が担当しているシステムごと、大手SIerに買収されたりしてます。
まあ、オッサンのところも、ゴニョゴニョ。。。
これ自体は昔からよくある話です。
20年ほど前も、各企業はこぞって情報システム部門を情報子会社に分社化したりしてました。現在の、所謂ユーザ子会社なんて呼ばれるシステム会社がそうですね。
結局のところ、コストセンターになりがちな基幹系システムはアウトソーシングがパッケージに落ち着く傾向があります。
これって日本限定の話ではなく、アメリカなんかでもおんなじです。
アメリカではシステム内製化しているだろなんて声がありますけど、実際のところ、基幹系はパッケージやアウトソーシング、情報系は内製化ってパターンが多いようです。基幹系システムのようなコストセンターとなりがちな部分で貴重な自社人員を割り当てたくない、プロフィットセンターに回したい、なんて事情があるみたいです。
まあ、日本のSI業界はアメリカの後追いなんてよく聞きますけど、ここでも同じトレンドがあるってかんじですね。
ユーザ子会社が買収のターゲット
さて、この買収劇ですが「所有から利用」の流れとして、しばらくは続くでしょう。
というのも、情報部門を情報子会社として切り出した所謂ユーザ系SIですが、
コストセンター
グループ企業のITパートナーとして定常的なITインフラを提供する。グループ企業は安定した事業基盤を築く上で重要な顧客であるが、グループ依存に陥るとグループ企業のIT投資額に大きく左右されてしまう。さらにグループ企業のITコストを低減すると自社の利益を減少させてしまうという矛盾が生じる。約7割のユーザー系IT企業はコストセンター路線を維持しており外販を行っていない。
実に7割近くのユーザ系SIerはコストセンターとしての存在であるとのこと。
これらコストセンターのユーザ子会社を、システムごと大手SIerに売却してしまえば、会計的にも身軽になれます。
これらのユーザ子会社を、大手のSIerが買収なんて流れが今後も当たり前のように起きうると考えられます。
まあ、世知辛い話です。
元記事では「会社に必要とされる情シスになることだ」が生き残る条件と言ってますけど、正直なこと言ってしまうと、子会社単位、部署単位で売却されてしまうので多少の個人の努力ではどうしようもないんじゃないかなって思いますが。。。
まとめ
個人的な思いとして、買収する、されるという生臭い話は苦手です。
オッサンは買収する側の人間ですが、現場の人間としては買収があった前後だとやっぱり人間関係的にも面倒だし、扱いづらさを感じてしまう場面もあります。
正直、買収する側のされる側も辛いと思うので、現場としては程々にしたほうが良いかと思いますが、経営戦略的にはそうはいかないわけですね。。。
会社の方針なので逆らえないのも事実。
ま、なるように頑張るしかありませんね。
以上