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プロマネブログ

とあるSIerでプロマネやっているオッサンです。主にシステム開発ネタや仕事ネタ、気になった三面記事ネタの解説なんかしてたりします。

海外配信消費税課税のフィジビリティは如何に

世の中

海外からの配信にも「消費税課税を」 NHKニュース

 

上記ニュースをみて、ホントウに実現可能なのだろうか、少し気になりました。

ちょっとフィジビリティを分析。

 

電子配信の業務フローをカンタンに書いてみる 

f:id:getlife:20140413023815p:plain

 

最もよく使用されるであろう、クレジットカード決済での業務フローを、単純化すると上記の図のようになります。

 

①電子配信の受信

指定した電子コンテンツのダウンロード契約を行います(商流)。このダウンロード契約と同時に、商品である電子コンテンツがユーザに配信されます(物流)

 

②クレジットカード決済

入手した電子コンテンツの費用が、コンテンツ配信会社よりクレジットカード会社へクレジットカード利用として計上されます(商流)。後日、請求日になりましたらユーザは請求金額の入金を行います(金流)

 

③利用料請求金入金

クレジットカード会社は、 ユーザから徴収した利用料をコンテンツ配信会社へ入金します。(商流・金流)

 

ターゲットとなる海外配信会社はAmazonか。

さて、上記のような業務フローとなる電子配信ですけど、消費税を課税しようとするためには、どこぞかの商流、物流、金流を抑えなければ、課税を行うことができません。

(でないと、コンテンツ配信事業者は取引を申告しなければバレないわけで)

 

①では、商流と物流を抑えるためには、通信の傍聴が必要となります。現実のものの取引が発生する通常取引と異なり、電子配信は通信だけで取引が完結できるからです。

電子配信取引は、商取引であって犯罪行為ではないため、通信傍受法などを根拠にした傍受はできないので、実質困難かと思われます。

※法律の専門家ではないので、推測ですが。。。

②では、ユーザからの入金はクレジットカード会社で合算された請求であるため、取引を抑えることは不可能です。反面、配信会社からクレジットカード会社への決済請求は取引記録として残されるため、抑える事が可能でしょう。

③では、クレジットカード会社からの入金については、個別取引の情報がなくなった状態で入金されることから、消費税課税根拠を抑えることは不可能と考えられます。

 

以上より、税務署がチェックするとしたら本来的には取引根拠たる国内取引か、海外取引かをチェックしなければなりませんので①をチェックしたいところですが、技術的にも法的にも困難なため、②をチェックすると想定できます。

 

とはいえ、例えば②で課税対象を匂わせる痕跡を見つけたらかと言って、取引を調査したとしても、物流がダウンロードである電子配信では、取引国を特定できない可能性が高い(取引国を知らなくても配信できるし、ユーザ登録で国籍がなければアウト)。電子配信専業の業者では、課税取引追跡は相当困難であることかと思われます。

 

てことで、今回の「海外配信の消費税課税」は、利用ユーザの国情報まで抑えている業者、ぶっちゃけて言えばAmazon狙い撃ちなんじゃないかなって思われます。

 

徴収コストは割に合うか

とまあ、こんな感じで苦労すれば電子コンテンツの課税根拠を抑えられそうな気がしますが、これってコストの割に合っているのだろうかって気がします。

基本、小額多量取引となる電子配信。正直、割にあわないんじゃないかなって気がします。

 

また、アメリカなどなら比較的徴収しやすいんでしょうけど。。。日本の反対側のブラジルや、それこそ北朝鮮などの配信事業者だった場合、取引をチェックすることだって相当多額のコストがかかることになるんじゃないかなって思われます。

 

 

結局のところ取りやすいところから取るってことで、Amazon狙い撃ちにならざるを得なくなるんでしょうけど。。。

正直、Amazon課税法みたいな感じになりそうで、あまり筋の良い法律ではないんじゃないかなって思います。

 

まとめ

まあ、色々書きましたが、法律での電子コンテンツの取り扱いは、国内法に縛ることって結構苦しいんじゃないかなって思います。

 

であれば、

紀伊國屋書店の高井昌史社長は、「消費税が8%となって非常に厳しい状況だ。このまま10%に引き上げられたら、電子書籍事業をやめざるをえない。文化の衰退にもつながる問題で一刻も早く是正してもらいたい」

と元記事にありますけど、ここまでボーダレスが進んだ取引、商材に関しては、法律や税制面で安きに流れることにならざるを得ないのではと思われます。

 

というわけで、電子コンテンツへの消費税課税をやめちゃったほうがいいんじゃあないでしょうかね。

 

 

おまけ

そういや、これって海外発無修正エロコンテンツの取り扱いと似てそうな。。。

今回の件、ざっくり言ってしまえば、海外コンテンツを国内法でどのように取り扱うのかって話になります。

これって、「海外サーバの無修正AV」と同じ構図だなって感じるわけですよ。

 

今回の消費税課税の件と比較するのであれば、「(たとえ、日本人が勝手にアクセスしたとしても)日本人に対して無修正エロコンテンツを配信したならば、わいせつ物陳列罪で犯罪となる」という形にでもなるんでしょうか。

 

。。。まあ、無いですね。

 

あまり、日本の法律を海外に無理やり適応しようと頑張ると、海外のサーバへのアクセスが遮断されてしまうんじゃあないですかね。

 

以上

 

 

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