SIerの提案活動が舞台のマンガ なれる!SE4巻(漫画版)
オッサン、昔からマンガが大好きで色々なマンガを読んできましたが、その中でも特に職業マンガが好きだったりします。
そんなオッサンがふと見つけたマンガがこれ。
「なれる!SE」。SEを題材にしたマンガです。
絵は萌系に分類される絵で、「どうせ内容なんか適当じゃないのかね」とタイトルだけで立ち読みしてみたのですが、意外や意外、かなり本格的にSEやっているマンガです。
侮ってしまい申し訳ない。正直驚きました。作者さんは元SEなんですね。
このマンガの舞台はインフラSEの話が中心ですが、ソフトウェア開発側の人間でも十分に楽しめる内容になってます。
そんな中でも特筆すべきは4巻。
提案活動の泥臭さが表現されている!!
大体の場合、SEを題材にしたマンガってプログラミングの現場だったり、基盤構築の現場だったりと構築の現場を題材にすることが多いんですよね。。
※理系の人々とか。
そんな中、この「なれる!SE4巻」では提案活動を題材にしてます。
正直驚きです。
しかも結構ツボを抑えた内容。
- 技術屋が提案書を書くと、要件ではなく設計を語ってしまう
- ユーザ側も要求設計をサボるとベンダーロックイン*1となってしまう
- 大手企業ほど購買力を活かして価格で勝負してくる
なんてのはいいとこついているな~って正直驚いてしましました。
絵は萌系ですけど、内容は結構ハードですね。
こういうのって日経コンピュータや日経システムなんかでも時折触れられる事項なんですけど、意外と知られてないんですよね。
(後ろの方にちょこっと書かれているぐらいなので)
まさかマンガで見る機会を得るとは思いませんでした。
ここまで提案活動の舞台をマンガで表せるもんなんですね。
いや~。正直、感動です。
本音で言えば、インフラ提案ではなく、業務企画提案を見たかったのですが、まあ、基本はインフラ系SEの話なのでムズカシイとこですね。。。
こちらはもっとドロドロした泥臭い世界が待ってますので、ぜひとも機会があれば書いてほしいなあ。
もし、アプリケーション分野の提案活動なら、若手新人に参考のため読ませたかったところです。
内容もきちんとまとまっているので、提案活動をやったことがない人の場の雰囲気のさわりの勉強にはちょうどいいかもって感じで。
あと、これは原作はライトノベルなんですね。
マンガは4巻で完結してしまったみたいなので、続きが読みたければライトノベルを読めってことか。。。
ライトノベルは全く手を付けたことが無いのですけど、ちょっと興味をそそります。
まとめ
いや~。提案活動みたいな、そんなの誰得だよ!みたいな工程を、ここまで表現してもらえたマンガに出会えたのは幸いです。
もう一步踏み込んで、提案内容はどんな風に決める、だとか、この後の要件定義工程についても踏み込んでみる、とかあったら最高でしたね!
・・・まあ、ますます誰得だよ!誰が買うんだよ!って内容になることも間違いないですけど。
まあ、SEの現場を描いた貴重なマンガ。完結となってしまったのが惜しまれますが、一読の価値有ると思います。
※ただしSEに限る。
以上
*1:ベンダーロックインについてはこちらの記事でも書いてましたね。。。“納品のない受託開発”をプロマネのプロが見た雑感 - プロマネブログ