プロマネブログ

とあるSIerでプロマネやっているオッサンです。主にシステム開発ネタや仕事ネタ、気になった三面記事ネタの解説なんかしてたりします。

ちきりん氏の提題は「自分の頭で考えよう」ではなく「みんなの頭で考えよう」が必要

ちきりん女史の「自立」話はカネに釣られて旬な話題にぶら下がってるだけじゃないの?: やまもといちろうBLOG(ブログ)

同意だなあ。最近のちきりんさんの話は「なぜ他の人間がそういった行動をとらないか、理解してないよね」ってツッコミをいれたくなるよなあ。それで無闇に煽られてる人が不憫だよ。

 やまもといちろう氏にも言われてしまったのだけど、やっぱりブコメ欄では言い切れない思いがあったので、ブログで書きます。

 

度々見られるミスリード

 

以前、別の記事で言及した内容です

スキルを評価できる上司も会社も市場なんてない世の中で、残業代をもらうことは合理的な判断 - プロマネブログ

 

「Aしかない」とか極論を言う人の役立たなさ - プロマネブログ

上記記事でも同じ批判をしましたが、ちきりん氏が批判者へ反論する場合、その人それぞれのバックグラウンドや現状の問題点を全く言及せず、「自分の頭で考えろ」にとどまった反論が行われています。

ですが、これはおかしい。

その人それぞれのバックグラウンドや状況が違うわけですから、自分の頭で考えた結果、元記事にもある通り「残業代をもらえないのであれば働かない」、「うちの会社には生産性が高い人を評価する仕組みがないから、生産性をあげない」っていう答えが正解となる状況が存在するわけです。

 

つまり、ちきりん氏の論説の問題点は、自分の成功例、自分の経験則を一般化しようとしていること、だと考えてます。自分の体験こそが絶対であり、正解であると。

所謂、早まった一般化*1ですね。

 

どうすればいいか?については「自分の頭で考えろ」。

なので、やまもといちろう氏の言うとおり

どこにも着地できず誰の得にもならない議論になりかねず

っていう問題が発生してます。

 

※この手の問題のある論法は、イケハヤ氏や脱社畜ブログでもしばしば見られますが。。。正直、煽りと炎上にしかなってないのが残念です。

 

ちきりん氏は賢いからこそ、知のノブリス・オブリージュを行うべきでは?

 

ちきりん氏の掲げる提題は、人の心を打つものが多いと思います「自立」や「自由」・・・これ事態は非常に正しい。

であればこそ、正しいことだからこそ、ちきりん氏は自分で行動ができる「考えられる人」ではなく、自分で行動できない「考えられない人」に対して働きかけをしたほうがいいんじゃないかな、と思います。

 

ここでは知のノブリス・オブリージュが必要じゃあないかなって思ってます。

 

賢ければ賢い人ほど、「自分の頭で考えろ」なんて相手を突き放さずに、積極的に知識を公開して皆で鍛え上げながら昇華させていく姿勢は大事かなって。

ちきりん氏の例であれば、ちきりん氏が自由を獲得するためにはどのようなことが必要だったのか、条件は何か、を提示し、その他同様の体験をもつ人が賛同、批判を行う。

自分の意見だけを絶対視しない、反論者がいた場合は反論の背景を見据えて、更に視野の広い観点で考えるようにする。

その中で、誰しもが正解を導けるような答えを導き出す、みたいな感じです。

 

知の多様性って大切だと思いますよ。新たな気付きが自分の考えを強化できる。

オープンソースの思想をマネてもいいかなって。

 

要は「みんなの頭で考えよう」ってわけです。

 

まとめ

まあ、色々書きましたけど、オッサンも結論はやまもといちろう氏と同じで

ちきりん女史はせっかく質の高い議論もできる人なのですから、もう少しそのあたり着弾点を見据えた話をしたほうがいいんじゃないでしょうか。

なんですよね。

 

中途半端な提題は、「煽り」「詭弁」と批判されるわけなので、議論の投げっぱなしジャーマンはやめた方がいいかなって思います。

 

ただ。。。中途半端な議論の方が炎上してPV稼げるって意見もあるんですよね。。。

飯の種のため、商売のためには他人の生き方を煽るってのもアリかもしれませんが、それってブログに縛られているっていうか、自由じゃないですよね。

 

※社畜ならぬブロ畜とでもいいますかね。。

 

まあ何にせよ、せっかくいい議題を提示するなら建設的に議論したいですね。

 

以上