プロマネブログ

とあるSIerでプロマネやっているオッサンです。主にシステム開発ネタや仕事ネタ、気になった三面記事ネタの解説なんかしてたりします。

2014-01-01から1年間の記事一覧

「アメリカのITに勝てない理由」を探すよりも「勝てる領域」を探して勝負したい

日本のITが永久にアメリカに勝てない理由 | BLOG HOMME 読んでて、なんだか学生時代を思い出すなあ、みたいな内容で懐かしく思ってしまい、ついつい感想を書いてみたくなりました。 日本のキャリアアップの手段として、コンピュータサイエンスは修士まで 今…

なんでもアジャイル適応を追求するのではなく、プロダクトに合わせた適切なプロセス設計力が必要かな

アジャイル開発がSIビジネスと相性が悪い本当の理由:ITソリューション塾:ITmedia オルタナティブ・ブログ 保守開発が「なんとなくアジャイル」になってる事例を見てるので、単にフォーカス分割しづらい案件が一括請負としてまわってきてるだけかな。下手に…

IT担当者は、見積妥当性よりも投資の費用対効果を見たほうが良い

1ジョブ5万って普通なんですかね? まあ、増田記事の内容見るに、動的コンテンツの改修なんだろうけど、正直なこと言うとランサーズの静的コンテンツ作成5000円と比較している段階で、おそらく元増田氏はシステムの構造や内容など把握してないと思われますね…

ITエンジニア地位向上のためにも、求められるは正しい業界分析

ITエンジニアの地位を落とす、日本企業の大きな誤解:日経ビジネスオンライン googleの利益率がよい理由になっても、ibmの利益率がよい理由を答えられてないよ。もうちょっと深い分析しなきゃ。 まあ、いつものSIer Disなわけですが、ちょっとだけ論点整理し…

米国IT業界に過去あった多重下請構造、それが破壊された理由

日本のIT業界を「SIガラパゴス」と言う前に知っておきたい海外ベンダ事情 - プロマネブログ 前回の記事を書いたあと、うっかりしていたことに気づいたので、追記です。 ユーザ企業とベンダ企業との関係については、他国との比較を色々書いたのですが、多重構…

日本のIT業界を「SIガラパゴス」と言う前に知っておきたい海外ベンダ事情

木村岳史の極言暴論! - SIガラパゴス、多重下請け構造の終焉の始まり:ITpro クラウドだ、オフショアだ細かい端々の間違いを指摘してたら、自分の書いていた過去記事とほとんどおんなじ内容になってしまったので、たまには趣向を変えて見ようかなと。 ※元記…

交通事故の和解交渉で保険が使えなかった。。。

事故って凹んだ話 - プロマネブログ 続報で、とりあえず事故後の対応が全て解決したので記録のため。 事故の状況 先月の事故の状況を再掲。 上図青がこちら側。赤が相手側となります。 片側3車線道路の左車線を走っており、前方の信号が赤になったので、前方…

ユーザ企業がITベンダーを駆逐できず、ユーザ系ベンダの一員となる未来

木村岳史の極言暴論! - ユーザー企業がITベンダーを駆逐する:ITpro う~ん、ITベンダーの中で、ユーザ系業務と無関係な純粋なITベンダーってどれほどあんのよ、というツッコミがあるわけで。。。 情報サービス業界の売上高ランキング 以下に情報サービス業…

「システム内製化でSIerへの~」のほんのちょっとだけ追記

システム内製化でSIerへのシステム外注より競争力を高められるのか - プロマネブログ ブコメ見たら、確かにぶった斬りで書いてしまった部分があったので、前回の記事で書ききれなかった内容として、じゃあなぜ外注を行っている会社の方が業績が良いのか、と…

システム内製化でSIerへのシステム外注より競争力を高められるのか

革新的経営問答 - 「インソーシング」に切り替える訳:ITpro ちょっとだけ追記を書きました 「システム内製化でSIerへの~」のほんのちょっとだけ追記 - プロマネブログ 内製開始後、シェアが低下したマネックス フランケン:はい。そして「インソーシング(…

システム開発の価値生産性を高めるためには

サービス価格は労働の値段である: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳) この手の話、生産性ってよくIT業界なんかでも話題になる話なので、ちょっと考えてみます。 開発生産性と保守生産性と価値生産性 IT業界、特にソフトウェア開発の現場では、開発生産性、…

McFarlane IT Portfolio分析の学習メモ

ただの情報を残すためのメモですが、何かの参考になれば。 「McFarlane IT Portfolio」のメモ ITコンサルなんで最近よく使われるIT資産分析手法で、McFarlaneって方の提唱した「McFarlane IT Portfolio」ってのがあります。 簡単に言うと、「現時点戦略的か…

SIerの問題点への補記

SIerの問題点 - zyake_mk2の日記 問題点の考察を行うこと自体は良いと思うのですけど、それを内省にだけ求めてしまうと世の中ブラック一直線だったりするので、問題解決については広い視野から考えるのが大事だと常々思っているわけです。 面白かったのです…

2014年近年のオフショア事情

この前、オフショアにちょいと言及した記事*1を書いたので、オフショアの現状についてちょっとまとめ。 オフショアの受託スキルの向上とブリッジSEの減少 オフショア開発は古くは中国、インドを対象に10年以上前から実施されておりますが、オフショア先のリ…

三菱UFJのエンタープライズアジャイル導入への期待と不安

News & Trend - 東京三菱UFJ銀がエンタープライズアジャイル導入、“攻めのIT活用”を実現:ITpro 銀行にしては珍しく思い切ったなと思いつつ、ほんとうに大丈夫なのかな。 偽装派遣やらかさない? メガバンクのフロア丸ごと偽装請負/三菱UFJ銀の監督 金融…

フルスタックエンジニアもオフショアに脅かされる未来

35歳定年説より怖いフルスタックエンジニアしか生残れない未来とは - paiza開発日誌 昔々、SIerでもフルスタックという言葉では無かったのですが、「T型人材」「Π型人材」になれと言われてきた時代がありました。(今も言われているのかな) この言葉が今WEB…

クラウドではなく、ダメな営業がSIerをダメにする理由のような。。。

クラウドでSIがダメになる本当の理由 - ベテランIT営業が教える「正しいITの使い方、営業の使い方」 - ZDNet Japan 別にアジャイルもDevOpsもオンプレでもやっているし。。。ホスト、オープン系、Webとシステム開発の姿は代わり続けたけど、システム開発自体…

大手SIerが丸投げできない理由

電通と博報堂は丸投げで中抜きしかやらない - はてな村定点観測所 そういえば、この前話題になったnetcraftさんの記事ですけど、SIについてもちょっと触れられていたので補足まで。 大手SIerでは基本丸投げできない 元請けがシステム開発の上流工程やマネジ…

事故って凹んだ話

タイトルのとおりですが、交通事故に遭遇しました。 ※今日ではないですけど。 概略 カンタンにまとめると以下のとおり 優先道路走行中に脇から入ってきた車と衝突 双方けがなしのため、物損として処理 警察には連絡済み 実は相手のある交通事故なんて人生で…

三菱東京UFJ銀行システムトラブルを勝手に分析する

ニュース - 三菱東京UFJ銀行でシステムトラブル、約30億円が定期振込できず:ITpro 三菱UFJ銀行のしでかしちゃった案件なんですけど、この記事からなんとなく問題となったバッチの仕様が透けて見えたのでちょっと書いてみます。 定期振込バッチの想定仕様 問…

技術者を襲う3年後の悲劇ってホントにおきるのかね

技術者を襲う3年後の悲劇:日経コンピュータDigital 毎度のことですけど、突っ込みどころについて、とりあえず書いときます。 業界全体で仕事量が増えればそりゃ人は足らなくなるよ これらの案件は“特需”のため、それに合わせて技術者を抱え込むのはリスクが…

「アジャイルの神話」にしないためのプロマネ力

ブルックスの法則とはなにか - 未来のいつか/hyoshiokの日記 後半の下り。ウォーターフォールでも、出荷前検収は当たり前だし、結合テストで中間検収やったりするので、ちょっと違うかな。基幹系だとフォーカス分割できない場合があるので、単純なアジャイル…

小学校でチャイムとトイレ掃除がなくなったとき

とある小学校の話。 チャイムの鳴らない小学校 最近、とある小学校で授業開始前後のチャイムが鳴らなくなったとのこと。 理由が「チャイムがうるさい」から。 小学校近くにマンションが建てられた際、その住人からの苦情によりチャイム停止となったそうです…

『日経 IT技術者がいない みずほ不安の「2020年問題」』を少し解説してみる

IT技術者がいない みずほ不安の「2020年問題」 :日本経済新聞 読んだ。*1 いろいろ所感を書いてみます。 みずほで足りてない人材はどんなSE? 東京都内にオフィスを置く中堅ソフトウエア開発会社。経営幹部の1人は、ある取引先からの依頼に耳を疑った。 …

情報子会社買収は暫く続く

ASCII.jp:パナ情シス部隊、リストラ対象1000人の選別方法 読んだ。で、この手の話はよくある話でもあります。 コストセンターとして切り捨てがちな基幹系 日本の大手SIerでは、しばらく前から他社のIT部門や情報子会社を積極的に買収してたりします。 富士…

ITエンジニアのための数学(SIer編)

前回の記事*1を書いて、そういや仕事で使っている数学をもう一度整理したくなったので、書いてみます。 SIerの仕事でよく使う数学 オッサンの仕事で普段からよく使う数学分野を列挙します。 離散数学*2 非連続数を取り扱う離散数学は、アルゴリズムの基礎と…

「非情報系だけど頑張ります」

4月ということで、毎度のこと新人さんと会話する機会があるのですが、その時よく言われるのはタイトルの言葉。 まあ、SIerだし、情報系有利と感じたのも無理は無いかなと思います。 情報系だからといって直接学んだことを使い続けたりしない場合もある オッ…

海外配信消費税課税のフィジビリティは如何に

海外からの配信にも「消費税課税を」 NHKニュース 上記ニュースをみて、ホントウに実現可能なのだろうか、少し気になりました。 ちょっとフィジビリティを分析。 電子配信の業務フローをカンタンに書いてみる 最もよく使用されるであろう、クレジットカード…

SOAで利用されるパターン2つ

システム分析アプローチを後輩と話した件 - プロマネブログ 前回、システム分析アプローチについて記述しましたが、 これにひき続いてSOAの中でもよく使われるパターンが有るなって思ったので追記です。 SOAは元がオブジェクト指向設計(OOA/OOD)であるこ…

システム分析アプローチを後輩と話した件

後輩とシステム分析アプローチについて話す機会があったので、ちょっとだけ。 システム分析アプローチ システム開発を行う中で欠かせないのが、システムをどのように構築するのか分析するためのシステム分析アプローチです。 よく使うのは「POA」「DOA」「SO…